2020年に予定されていた同コンクールが、一年遅れて4月1日に開幕しました。
予選は収録演奏のオンライン配信、ファイナルは会場での実演審査という形での開催です。
弊社はFazioliが初めて参加した2014年の第14回コンクールにて 技術・アーティストリレーションを担当。以降ファツィオリを選んだ出場者が優勝、入賞の多くを占めたことから、このコンクールを敬愛するファツィオリジャパンでは、これまでに
第14回、
15回の優勝者、 入賞者を招き日本各地でコンサートツアー を行っています。
同コンクールは、コンクールという緊張する堅苦しいイメージとは打って変わって、出場者が各自の選り抜きのプログラムを披露する「フェスティバル」に近い印象です。持ち時間内でのアンコールも許され、音楽を高度に愛する聴衆の惜しみない大喝采に、会場がクラッシクコンサートと思えないほどに沸き立ちます。また、基本的にイスラエルの作曲家による課題曲(通常二択)以外には課題曲らしきものはなく、プログラムの組み方も評価の項目になっているようです。
毎日、座談会やインタビューなど様々な楽しいイベントが行われ、出場者は練習の合間にホテル裏のビーチでリラックスしたり、美味しいイスラエル料理を食べたり・・・。
今回は、第1・2次予選は事前に収録した録画を使用したオンライン・トランスミッションですが、コンクールH Pに掲載されている動画からも、出場者の紹介、ピアノ選定や出場順番のくじ引きなど、以前と変わらない様子が伺えます。
まずは、コンクールの
オープニングビデオで臨場感溢れる前哨戦の風景をご覧ください。
ビデオの再生時間(xx:xx:xx)を表示しながら、一部ご紹介します。
出場順番:00:13:13 から。通常は、くじ引きする順番をくじで引いてから順番決定のくじ引きをする二段構えですが、今回はオンラインで出場者の名前を書いたルーレットが回り、当たった人が自分で好きな順番を選べる仕組み。
ピアノの選定:00:18:39から。 出場者は世界5都市の収録スタジオから選ぶことができ、北京を除いてはファツィオリが選べます。基本的にスタインウェイとファツィオリが提供されています。5都市はテルアビブ、NY,ロンドン、ポツダム(独)、北京です。
このビデオではDimitri Maglinan(仏)の選定シーンが紹介されています。実にイケメンの好青年ですね。選ばれなかったピアノが舞台のそでに動かされる悲哀を思いました。(はい、良くあることです)。今回はファツィオリにとっては嬉しいチョイスでしたが。
通常であればピアノは数日前に選定しますが、今回は選定してすぐ実演録画。選定時間も10分と短縮されています。この「演奏」プロセスに関し、色々な都市の出場者のインタビューを見ることができます。皆さん非常にポジティブです。PCR 検査も義務として行われている様子。
第一次ラウンドでは32人の出場者中、11人がファツィオリを選んだようです。
続いて00:35:19から前回優勝者・入賞者のインタビュー。
通常は、前日に前回優勝者によるオープニングコンサートがありますが、ビデオでは
01:34:52より優勝者Szymon Nehring がファイナルで弾いたベートーヴェンのピアノコンチェルト第1番作品15 が聴けます。日本にも優勝者ツアーで来日し、大人気となりました。彼は第18回ショパンコンクールに出場予定(予選免除)です。あの時の感動を再び、ぜひお聴きください!
さて、ここまではフリーアクセスでしたが、予選での演奏を視聴するにはチケット購入が必要になり、現在は、2次予選とファイナルのチケットを購入できます。
以下のURLからラウンドごとに購入できます。価格はイスラエル通貨シェケルで表示されており、現在の通貨レートは、およそ1シェケル34円くらいです。
各ラウンドの結果発表は無料でアクセスできます。
コンクールが次々キャンセル・延期になる中、例年会場となるテルアビブ・アートミュージアムの舞台を背景に流れる臨場感たっぷりのルービンシュタイン・コンクールの演奏をぜひお楽しみください。
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さて、現地時間4月6日21時、参加者の半数にあたる下記16名が1次予選通過者として発表されました。うち5名(赤字)がファツィオリを演奏しました。
大変喜ばしいことに、日本からは、桑原志織さんが久方ぶりの1次予選通過者となりました。おめでとうございます。
2次予選は4月7日から10日にかけて行われます。
1次予選通過者